「挑戦をあきらめさせない」— その想いから生まれた有志団体「KINKI KNIGHTS(キンキナイツ)」は、学生から社会人まで世代や所属を越えて集まったメンバーが、様々なロボットコンテストや展示会に挑戦しています。開発したロボットには当社のモーターが活用されています。今回は、代表のKimika Hさんに、災害救助をテーマにした「レスキューロボットコンテスト」の出場経緯やロボットの特長、大会の振り返りをお聞きしました!レスキューロボットコンテスト(以下、レスコン)とは?大規模都市災害における救命救助活動を題材としたロボット競技会で、2001年から毎年開催されています。地震で半倒壊した建物を模した競技フィールドでロボットを遠隔操作し、要救助者を模した人形の発見・容体報告・救助、二次災害防止、被災状況の調査・報告、什器やがれきの安定化等、現実のレスキュー活動に即した多様なミッションに挑戦します。※詳細はこちら(https://www.rescue-robot-contest.org/)KINKI KNIGHTSについて関西の大学生を中心に2022年に設立。「挑戦をあきらめさせない」をコンセプトに、高校生から社会人までの約20人が所属し、レスコン等のロボットコンテスト、展示会や体験型コンテンツの制作等、幅広く活動しています。※団体ホームページはこちら(https://kinkiknights.com/)ロボット競技会や展示会に取り組むKINKI KNIGHTS成長への第一歩! レスコン挑戦のきっかけ― なぜレスコンに挑戦しようと思ったのでしょうか?目標を持つことで成長できると考え、関西で開催されていて年齢制限がないという条件からレスコンに挑戦することを決めました。私自身、過去にレスコンに出場した経験があり、大会の理念やルールを理解していたことも大きな後押しになりました。KINKI KNIGHTSとして初挑戦の2023年は苦戦しましたが、2024年と2025年は予選突破、本選出場、そして2025年にはファイナルステージ進出という成果を残すことができました。多様な災害現場に応える4つのロボットの特長!― 開発したロボットの特長やこだわりを教えてください。“堅実×迅速”というコンセプトのもと、遠隔開発の協力体制を活かしたチーム独自の発想や柔軟な運用ができるロボット開発に取り組んでいます。2号機を載せた3号機「Tanzanite(タンザナイト)」3号機の天板に2号機を載せて走行してパンタグラフ機構で2号機を2階まで持ち上げるアイディアを実現し、2026年以降の競技に投入できるよう開発を進めています。レスコンのコアコンセプト「やさしさ」に基づき、各機体にはメンバー全員で相談して決めた、「やさしさ」に関連する石言葉を持つ鉱石の名前を付けています。遠隔開発で生まれた柔軟性とやさしさ― 災害救助をテーマとするレスコンへの挑戦において、設計や開発で意識したことは何ですか?災害現場は予測できない課題が多く、柔軟な対応が求められます。私たちは遠隔開発や多拠点活動というチームの特徴を活かしてロボット開発に挑戦しました。MDFや3Dプリンター製のパーツを活用し、事前にスペアを用意することで、破損時に現地ですぐに交換できるようにしました。また、組み立て手順も分かりやすくし、設計者以外でもメンテナンスを容易にできる体制を整えています。さらに、複数の機体を同時に運用できるオペレーターシステムを導入し、1つのシステムで複数のロボットを切り替えて操作できるようにしています。容体判定や音声解析などの作業を分担できる仕組みも取り入れ、操縦者の負担を軽減しながら、安全な救助活動と正確な報告を両立できるようにしています。レスコンに向けて開発に取り組むメンバー多拠点・多世代でつながるチーム運営の工夫― チームのマネジメント面ではどのような工夫をしていますか?メンバーは関西だけでなく、関東や九州にもいます。そこで、オンラインコミュニケーションツール「Discord」を活用した交流や個人チャンネルでの情報共有を頻繁に行い、距離を超えたコミュニケーションを促進しています。世代ごとのニーズに合わせた取り組みも行い、KINKI KNIGHTSが「ものづくりの場」としてだけでなく「人と人をつなぐ場」になるよう工夫しています。遠隔開発の成果と、次なる挑戦へ!― チームへの所属意識の醸成に力を入れているのですね!レスコンの振り返りと今後の目標について教えてください!壊れやすい部分のスペアを事前に準備し、現場で迅速に修理対応できたことは、遠隔開発に慣れてきたからこそ、より効率的に動くための工夫が活かせた結果だと感じています。一方で、書類審査用の資料の準備については課題が残りました。レスコンでは競技だけでなく書類も評価の対象となるため、次回は分担体制を強化して対応したいです。2026年はファイナルステージで上位を目指し、複数機体の連携による救助活動の提案を実現できるよう努力を重ねていきます。CoREにも挑戦!KINKI KNIGHTSでは「CoRE(The Championship of Robotics Engineers)」という競技会にも取り組んでおり、フライングディスク射出機構に当社のブラシレスモーター「ID-659ZA」が活用されています。開発を担当したTakuma Kさんにお話を伺いました!― CoREへの取り組みで大変だったことや嬉しかったことは何ですか?初挑戦であることはもちろん、大学生の頃に取り組んでいたロボコンと異なり、環境や時間が限られた中で離れた場所にいるメンバーと協力しながらの準備には苦労も伴いました。ロボットが完成して動いた時の喜びは大きく、楽しく取り組むことができました。「挑戦をあきらめさせない」という想いのもと、ロボット開発にとどまらず、「ものづくりを続けたい」という人々の輪が広がっていることに深く感銘を受けました。これからも世代や所属、拠点の垣根を越えて様々なアイディアを実現されることを心より楽しみにしています。貴重なお話をありがとうございました!