当社にはものづくりに情熱を注ぎ、プライベートでもその技術を活かして挑戦する社員が多くいます。今回は2024年に続き電動自転車の競技「2025 Ene-1 MOTEGI GP」に出場した当社のTatsuhiko Tに、再挑戦の背景や今大会の振り返りをインタビューしました!※2024年の挑戦の模様はこちらからご覧いただけます。「辺都心エネルギー変換」チームメンバーとして活躍したTatsuhiko TEne-1 MOTEGI GP(以下、Ene-1)とは?単三充電池40本を動力源とする手作りの電動車でコースを3周し、そのタイムを競う大会です。自転車ベースの「KV-Moto」と3輪以上の「KV-40」カテゴリーがあります。※詳細はこちら(Ene-1とは | Ene-1 MOTEGI GP | モビリティリゾートもてぎ)― なぜEne-1に再挑戦しようと思ったのですか?2024年の大会では、3周目でバッテリー切れによるリタイアという結果に終わり、完走できなかった悔しさが私たちを突き動かす原動力になりました。「今年こそは完走を!」という強い気持ちで再挑戦しました。ユニークなコンセプトは堅持し、更にパワーアップ!― マシンの改善点を教えてください!小型・軽量な車体を用いるのがEne-1の定石なのですが、独自の4つのコンセプトである大径車輪、前輪駆動、多段変速、汎用モーターの使用は継続しつつ、課題だった変速機構と制御方式を改良しました。また、坂道や負荷の大きい場面でも安定した走行を実現するため、2024年に使用した当社のブラシレスモーター「IS-94BZA」よりも更に高トルクの「IS-B5BZA」を新たに採用しました。【変速機構の改善について】2024年は平歯車を使用していましたが、手加工では精度や剛性が不足し課題となっていました。2025年は自転車で一般的に使われるチェーンとスプロケットの組み合わせに変更しました。チェーンはたわみを許容できるため、精度が多少低くても効率的に動力を伝達することができ、手加工でも十分な性能を発揮できます。IS-B5BZAに9枚のスプロケットを取り付けてユニット化変速操作もワイヤー式に改良し、バルブ用のハンドルをひねるだけで誰でも簡単に走行中に減速比を15:1から5:1まで変速できるようにしています。配管等に用いられるバルブ用のハンドルを取り入れてユニークさを演出しました。【制御方式の改善について】2025年はモータードライバーに流れる電流を一定に保つ「定電流制御」を新たに実装しました。実車での検証が難しく、2024年は実装できませんでしたが、今回は負荷試験装置を自作し、机上で実際の車両の負荷を再現しながら制御を調整しました。これにより、バッテリー性能を最大限まで発揮できるようになりました。IS-94BZAを活用した自作の負荷試験装置積極的な進捗共有と丁寧な連携で作業をスムーズに― マネジメント面でも進化があったのですか?お互いの目標や作業内容、進捗を積極的に共有するように改善しました。また、分かりやすい説明と相手の意図をくみ取る力を磨き、丁寧なコミュニケーションを心掛けました。― マシンもマネジメントも2024年の気づきを活かして改善されたのですね!準備期間の苦労や嬉しかったことはありますか?活動場所や時間が限られており、車両と制御それぞれの開発の大半を別々の場所で進めていたため、最終的に組み上げた際に狙い通りに動作するか不安でした。大会2週間前に完成し、うまく動作した時は非常に嬉しかったです。努力が報われた大会本番!仲間と分かち合う完走の喜び― 大会当日を振り返って印象に残っていることはありますか?独自のコンセプトにこだわり苦労して開発した私たちのマシンを、強豪チームや他チームの方から「変速機がすごい!」、「よく作ったね!」と高く評価していただきました。これまでのチームの努力や苦労が報われました。大会当日早朝の整備(左)、試走を経て本番に臨むチームメンバー(右)― 目標としていた完走を達成されましたが、ゴールした時はどんな気持ちでしたか?1周目と2周目で電池を多く消費してしまい、3周目を走り切ることは難しいのではないかと感じていました。特に最後の上り坂では、車体がふらつきながらも必死に登っている様子がモニターに映し出され、チーム全員が固唾を飲んで見守っていました。無事に登り切った瞬間、自然と歓声が上がり、仲間と喜びを分かち合いました。この緊張と達成感は競技ならではの貴重な体験でした。上り坂を必死に登る姿を、固唾を飲んで見守るチームメンバー挑戦を楽しむ姿勢を大切にこれからも― 今回の学びや今後の抱負を教えてください!2025年は技術力が更に向上したことに加えて、マネジメント面でも円滑なコミュニケーションや役割分担の重要性を改めて学びました。挑戦を楽しむ姿勢も身につき、プレッシャーや不安を乗り越えて達成感を得られました。独自の4つのコンセプトを活かして完走できたことに満足していますが、更なる成績向上やタイム短縮、上位チームへの挑戦を目指し、来年も出場したいと考えています。今回の挑戦で得た経験や知見も活かし、日常の業務においても、任されたことに対して100%の成果を出せるよう努力していきたいです。